訪問看護リハで多い疾患
訪問看護リハを利用する利用者には様々な疾患をお持ちの方がいらっしゃいます。
今回は訪問看護リハビリの利用者に比較的多い疾患について紹介します。
脳血管疾患
脳梗塞、脳出血などの脳血管疾患のある利用者がQOLを維持しつつ日々の生活を送るため、身体機能維持に訪問リハ・デイサービスを利用される場合が多いようです。
悪性新生物
悪性新生物とはがん並びに肉腫のことです。
高齢化に伴って終末期ケアを必要とする利用者が年々増加傾向にあり、自宅での看取りなどを希望する方が訪問看護を利用する、というケースが多く、したがって訪問看護で対応する場合は終末期であることが多くなります。
筋骨格系疾患
骨折後に手術→回復期病院でのリハビリを行って退院された利用者を担当するというケースが多くあります。
圧迫骨折や変形性関節症の利用者が比較的多く、退院後の在宅生活を安全に送る為にリハビリを行って行くことが大事です。
統合失調症
統合失調症など精神疾患による利用者も年々増加傾向にあります。
精神訪問看護基本療養費は、研修を受ける等要件を満たした人しか算定できないという専門的な知識・技術が必要な分野です。
今後も精神疾患による利用者需要は増加していくことが予想されます。
パーキンソン病
神経難病であるパーキンソン病は、訪問看護で比較的対応することが多い疾患です。
投薬とリハビリの併用が必須の為、看護師とリハビリ職の連携が非常に重要です。
利用者と関わる期間が長くなることもあるので、症状の予後予測、ゴールの設定をしつつ他職種との連携をとっていく必要があります。
呼吸器疾患
慢性閉塞性肺疾患の利用者で、在宅酸素療法をされている方が多く、訪問リハにおいては呼吸リハビリとして日常生活動作の指導を中心に行います。
動くこと自体がしんどい、という利用者が多い為、無理に運動をするのではなく、日々の動作を少しでも楽になるよう、状態に合わせてリハビリ内容を工夫します。
アルツハイマー病
65歳以上の高齢者の認知症有病率はおよそ15%と推定されていますが、これは高齢者の6人に1人が認知症ということになります。
なかでもアルツハイマー病はもっとも多い認知症で介護負担が大きく介護疲れになりやすいため、訪問看護リハにおいては、利用者のみならずご家族へのサポートが大変重要になります。
訪問サービスに限らず、ショートステイなどを利用する等ご家族が介護をしやすい環境を整えることが大事です。