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訪問看護ステーションが廃業してしまう理由【人的・財務的要因?原因と予防】

需要はあるけど…

団塊の世代が後期高齢者(75歳)になる『2025年問題』、医療、介護の需要が急増すると見込まれています。
新規に立ち上げられるステーションが多い一方、廃業・休止も多いのが実情です。

 

なぜ廃業してしまうのか

訪問看護ステーションが廃業してしまう主な要因は

人的要因
財務的要因

この2つがあげられます。

人的要因
訪問看護事業所が地域の自治体から指定を受けるための条件に人員基準がありますが、常勤換算で2.5人以上の看護師、准看護師、保健師等が必要になります。
必要な人員を確保できず指定基準が満たせないとステーションが廃業となる原因につながります。
訪問看護ステーションの需要は高まっているので、訪問看護師の選択肢は多くあり、運営するステーションの労働環境が良くなければより良い環境へと離職してしまうこともあり得ます。

財務的要因
新規に訪問看護事業を始める為にはもちろん開業資金が必要です。
たとえ資金調達が出来ても事業の利益が低くては借入金の返済が難しくなってしまいます。
結果として、事業拡大が出来ず、小規模で運営を続けざるを得ない→売り上げが上がらないという悪循環に陥り閉鎖となってしまうことがあります。
また、訪問看護事業所の主な売り上げとなる介護保険、医療保険、各種公費といった診療報酬請求はとても複雑で正確な請求が難しく、知識不足による算定漏れなどで正しい報酬が得られないということも多くあります。

人員確保・人材定着の為、給与を高く設定する場合もありますが、人件費が最も経営を圧迫する要因であり、無理な昇給は運営を破綻させてしまいます。

廃業しない運営に必要なこと

経営の知識を身に付けよう
基本ですが、経営に関する知識を身に着けることは最も重要です。
経営者が看護師など医療者の場合は、経営の知識が豊富でないこともあります。
資金がないと事業運営は出来ません。
2~3年先を見据えた資金繰り計画を立てましょう。
継続的な計画がないと融資を受けることも難しくなってしまいますので、月の売り上げは翌月以降に支払われるという点などを踏まえて計画しましょう。

人脈を広げよう
経営について学ぶ機会を得ることができ、運営時の疑問や不安などを相談できる人がいるという事は大切です。
また、病院や居宅介護支援事業所等と人脈をもつことで、利用者の確保にもつながります。
地域の医療関係者や介護関係者とつながりを持ちましょう。

働きやすい環境を作りましょう
訪問看護師を確保し、退職しないように良い環境をつくることが大切です。
様々なライフスタイルに合わせて、時短勤務、直行直帰などの制度を取り入れるのも良いでしょう。
また、勤務条件だけではなく、スタッフ同士のコミュニケーションを取りやすい様に定期的な面談を行うなど、人間関係の良い職場作りも目指しましょう。

まとめ

廃業しない運営に必要なことは、上記で紹介した以外にもあります。
地域のニーズなどをしっかり把握し、必要とされるステーション運営を目指しましょう。