訪問看護は、保健師や看護師、理学療法士や作業療法士等が利用者様のご自宅に訪問し、必要に応じて利用者様の健康状態の観察や、医療処置、リハビリテーションなどを行うサービスを指します。
今回は、訪問看護サービスにて実際に訪問して作業を行うスタッフとそれぞれの役割について簡単にご紹介していきます。
医師の指示に基づいた医療処置、健康状態の管理を行う「訪問看護師」
訪問看護師は看護師や保健師などの資格を有するスタッフを指します。
利用者様のご自宅に訪問し、医師の指示に基づき患者様の健康状態のチェックやインシュリン注射や点滴、血糖測定やカテーテル管理などの医療行為を行っていきます。
また、利用者様の日常生活のお世話をお手伝いするのも訪問看護師の役割の一つです。
利用者様の食事や排泄のサポートをはじめに、清潔な状態を維持するように利用者様の体を拭いたり入浴介助などを行っていきます。
その他、嚥下訓練や機能回復訓練などを実施したり、利用者様のご家族の精神面のケアなどを行うこともあります。
訪問看護師にはより専門的な看護師が必要な場合も
訪問看護師のなかには、保健師や訪問看護認定看護師など、専門性の高い看護師がいる場合があります。
保健師とは、病気の予防や健康増進のための指導を行う専門家を指します。
各養成機関にて専門知識を身につけ、国家資格に合格した看護師が保健師として仕事をすることができます。
一方で、訪問看護認定看護師とは、日本看護協会により「熟練した看護技術と知識を有する」ことを認められた訪問看護師のことになります。
保健師と訪問看護認定看護師はどちらも専門的な技術や知識を生かした高レベルの看護・ケアを利用者様家族に対し指導やサポートなどを行ういわば訪問看護師のエキスパートといえるでしょう。
訪問看護におけるリハビリテーションの専門家たち
訪問看護サービスの事業所には、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリを専門としたスタッフが在籍し、利用者のリハビリテーションケアを行っているところが多くあります。
理学療法士は医師の指導に基づいて歩行訓練や筋力増強訓練などを行い、立ちあがったり歩いたり等の運動機能の回復をサポートします。
一方で、作業療法士は、指を動かしたり、食事や入浴など日常生活に必要な運動機能を回復するサポートを行うのが仕事となります。
また、言語聴覚士は言語機能や嚥下機能などを回復するサポートを行います。
それぞれ専門分野に分かれて必要に応じたリハビリを行なっています。
より質の高い訪問看護サービスを受ける場合は、看護やリハビリテーションの専門家がいる医療機関を訪れることが望ましいと考えられます。
医療機関を利用する際は、事前にどのようなスタッフが在籍しているかをまず確認するとより目的にあったサービスを受けられるでしょう。