前回は『訪問看護計画書とは?各欄の書き方など』について触れましたが、今回は作成のポイントと注意点について説明したいと思います。
訪問看護計画作成のポイント
必ず利用者目線で目標を設定し、曖昧な表現は避けるようにしましょう。
『達成困難な目標を立てない』
長い時間をかけて達成する長期目標、その長期目標を達成する為に立てる短期目標に分け、短期目標を達成することで長期目標が達成されるという発想で立案しましょう。
どちらの目標も、現状の利用者の状態に沿って達成できるものを設定しましょう。
『看護問題に優先順位をつける』
取り上げる問題は、優先順位を付けましょう。
命に関わるもの、生活の質を著しく下げるものなどが優先度の高い問題です。
看護問題リストでは「#1(ナンバー1)」のようにナンバリングをします。
『定期的に見直す』
利用者の状態は、看護介入するにつれて変化し、問題点も定期的に見直す必要があります。
優先度の低い問題が上位に挙がっている、発生した新たな問題を取り上げていないなどが無いよう適宜調整しましょう。
『あまり悩まないようにする』
看護問題は看護師によって見解が異なります。
問題点として挙げるべきか、優先順位はあっているのかなど報告に気になる点がある場合は他のスタッフに相談したり、カンファレンスにかけることをオススメします。
『解決策の書き方』
利用者の現状の問題を解決するため、訪問看護で提供する内容を記載します。
問題となることが発生していないかを確認する観察項目、問題を発生させないためのケア内容を記載します。
こちらはできるだけ具体的な内容を記載しましょう。
『評価の書き方』
評価には、看護介入の結果がどうだったかをアセスメントして記載していきます。
最終的には問題として立案したプランを継続するかどうかを明記します。
計画に変更が無い場合、その旨を記入します。
訪問看護計画作成の注意点
訪問看護計画書は最低でも2年間の保存が必要です。
また、実地指導などで訪問看護計画書等の記録は必要に応じて情報開示を求められることもあります。
病状の変わらない利用者の場合、毎月内容をコピーするだけとなっている場合もありますが、ご利用者の方には必ず変化があります。
変化が無いという事の方が圧倒的に少ないので、状態にあった計画書を評価しましょう。
質の高いケアを提供していくためにも、利用者に沿った訪問看護計画を立案することは大事なことです。
ポイントを押さえて利用者に満足してもらえるプランを立案しましょう。