言語聴覚士
言語聴覚士=PT(Speech Therapist)は、言語聴覚士法において『音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者』と位置づけられています。
言語聴覚士の仕事内容
言語聴覚士は、先天的又は後天的な原因によって言葉でのコミュニケーションに何らかの問題がある言語障害の方に対し、医師又は歯科医師の指示のもとで専門的なサービスを提供する業種です。
病院やリハビリ施設、社会福祉施設、 教育機関等が言語聴覚士の活躍の場になります。
具体的には聴力や音声機能、言語機能の検査と訓練や助言を行ったり、摂食や嚥下障害に対しても専門的に対応します。
言語障害には、難聴、言葉の発達の遅れ、失語症、構音障害、音声障害、吃音などがあります。
まず患者の言葉や聞こえの状態を問診や機器などで詳しく検査し、障害の原因も調査、関連する医学的検査などもデータに加え、今後の治療や訓練方法などを判断します。
言語聴覚士になるには?
理学療法士になるには文部科学大臣が指定する学校あるいは都道府県知事が指定した養成所を卒業し、言語聴覚士国家試験に合格する必要があります。
指定の養成所ではなくとも、大学で指定科目を履修、大学卒業後に養成所で2年以上学ぶ、といった形で受験資格が得られます。
言語聴覚士のやりがい
患者や施設利用者に対して、自分の持つ知識で訓練を指導、症状を緩和していくのが言語聴覚士です。
うまく言葉を発することができなかったり、ものを飲み込めなかった方が、自身の指導によって少しずつできるようになっていく様子を間近で見ることができることが最大のやりがいだと言えます。
また、一度の訓練には数十分かかることもあるため、人と接することが好きだったり、話をするのが好きという方にとっては訓練自体も充実した時間を過ごすことになると思われます。
ことばの教室や特別支援学校、福祉施設など、病院以外の色々な場所で言語聴覚士のスキルは求められており、子どもの成長や発達を手助けしたい、高齢者が自分らしい生活をおくる支援をしたいといった自分が望む活躍の場を選ぶことできるということも言語聴覚士の魅力だと言えます。
活躍の場が豊富である以上、それだけ専門性を高めやすいと言えます。
言語聴覚士には関連する資格として「呼吸ケア指導士」など、複数の資格があり、日本言語聴覚士協会も独自に学習プログラムを開発していて、生涯にわたって学び続けスキルアップがしていくことができる業種です。