自律神経失調症とは
自律神経失調症とは、自律神経の乱れによって様々な体調不良を引き起こし、放置すると深刻な病気を見逃す恐れがある病気です。
訪問看護師自身も気を付けるべき病気ですので、兆候を感じる場合は早めに病院に行くことをオススメします。
精神・身体的なストレスなど様々な要因が関係して自律神経のバランスが崩れることによって発症する為、ストレスに弱い方、人間関係や仕事の悩みなど大きなストレスにさらされている方などは自律神経失調症になりやすいと言えます。
生活習慣の乱れなども要因の一つになります。
自律神経失調症の症状
【肉体的な症状】
・慢性的に疲労を感じる
・だるくなる
・めまいがする
【精神的な症状】
・イライラする
・不安感や疎外感を感じる
自律神経失調症の症状は人によって違う為、上記のような症状が複数発症することもあります。
症状が長期間続くとうつ病などの精神疾患の原因にもなってしまいます。
ホルモンバランスが変化し続ける為、自律神経失調症は女性の方が発症しやすい傾向にあります。
女性ホルモンは自律神経を調整する働きがありますが、月経や妊娠・出産・閉経などによって、その分泌量が変化し、自律神経のバランスが崩れます。
自律神経失調症による影響
【日常生活・社会生活への影響】
精神・肉体的な症状によって日常生活や社会生活に様々な支障が出てしまうことがあります。
例えば、だるさが強くて仕事に集中できない、下痢や吐き気が続いて免疫力が下がり風邪などにかかりやすくなるなどの肉体的な問題や、うつ状態が続く・突然イライラするといった症状によって人間関係が悪くなるといった問題も発生してしまいます。
【内科・耳鼻科では異常が無いと言われてしまう】
自律神経失調症には、頭痛・めまい・耳鳴りといった症状が出ますが、内科や耳鼻科を受診しても異常が無いと診断されてしまうことが多くあります。
その為、どう治療すればいいかわからず、事情を知らない人に「大げさだ」「怠けている」と言われるなど更に症状を悪化させ、他の病気につながってしまうようなケースも少なくありません。
【無理をしてしまう】
様々な症状が発症する自律神経失調症ですが、周りの人には気付いてもらいずらい為、無理して仕事や家事をしてしまいがちです。
自律神経のバランスが崩れている時は安静にすることが第一です。
自律神経失調症の治療
自律神経は交感神経・副交感神経の2つの神経がありますが、このバランスが崩れた際に自律神経失調症を発症してしまいます。
睡眠不足や食生活の変化といった生活リズムの乱れは、この神経のバランスを崩し発症しやすくしてしまいます。
生活習慣を改善することで正常な状態に神経を回復し、自律神経失調症の症状を緩和することができます。
また、医療機関では抗不安剤や抗うつ剤、睡眠薬などのお薬を処方してもらうこともできます。
自律神経失調症は心理状態にも大きく関係している為、カウンセリングや認知行動療法といった精神治療も有効です。
自律神経失調症の症状に合わせて診療科を選びましょう。
例えば、不安やイライラとった精神的な症状がある場合は心療内科を、下痢や嘔吐などの症状がある場合は消化器科、動悸などは循環器科を受診しましょう。
消化器科や循環器科を受診しても異常が無いと診断された場合は心療内科を受診しましょう。